緑を楽しむ家づくり

緑が身近にある住まいは暮らしを豊かにしてくれます。玄関に至るアプローチに趣ある佇まいの植栽が施され、室内から四季折々の緑を眺めることができれば、住宅の価値は一層増すことでしょう。緑は暮らしに彩りを与えるだけでなく、道路や隣地への視線を遮る緩衝帯となり、厳しい日射を和らげる効果があります。建物際に植えられた自然樹形の落葉樹と吟味された下草、中庭のような閉じられた空間の木立は、夏は木漏れ日、冬は陽だまりをつくり、住まいと植物が一体となるような風景を生み出します。住宅の配置や間取りを計画する段階で、緑や外部の景色をどのように見せるかイメージし、空間構成や窓の大きさや高さを検討することで、より魅力的な家づくりになります。道路際の限られたスペースを柔らかな植樹帯として仕立てれば、近隣や通行する人々にも楽しんでもらえ、街に潤いをもたらすことでしょう。